令和5年11月1日付けで、「計装工事」が国土交通省より建設業法施行規則に基づく登録基幹技能者講習として認証(登録)され、(一社)日本計装工業会が講習実施機関となりました。
本講習の修了者(修了証発行日以降)は、受講(受験)申込書の「申請する建設業の種類」に記載された建設業許可業種の主任技術者要件を満たす者と認定されます。
Ⅰ.登録基幹技能者とは(一般財団法人 建設業振興基金ホームページより)
【基幹技能者】
建設工事で生産性の向上を図り、品質、コスト、安全面で質の高い施工を確保するためには、現場で直接生産活動に従事する技能労働者、とりわけその中核をなす職長等の果たす役割が重要です。基幹技能者は、熟達した作業能力と豊富な知識を持つとともに、現場をまとめ、効率的に作業を進めるためのマネジメント能力に優れた技能者で、専門工事業団体の資格認定を受けた者です。現場では、いわゆる上級職長などとして、元請の計画・管理業務に参画し、補佐することが期待されています。
【登録基幹技能者制度】
基幹技能者制度は、平成8年に専門工事業団体による民間資格としてスタートしましたが、平成20年1月に建設業法施行規則が改正され、新たに「登録基幹技能者制度」として位置付けられることになりました。同年4月以降に国土交通大臣が登録した機関が実施する登録基幹技能者講習の修了者は、登録基幹技能者として認められ、経営事項審査においても評価の対象となりました。
Ⅱ.登録計装基幹技能者の職務
登録基幹技能者が工事現場で果たす役割は、一般の技能者に期待されている職務内容と大きく異なり、技能者の1人として現場施工の一端を単に担うだけではなく、技術者との意思疎通を通じて、現場状況に適した施工方法等の提案・調整等を行い、実際の施工に当たっては施工範囲内の技能者の取りまとめ役として適切な作業管理を行わなければなりません。
登録基幹技能者に必要とされる役割と能力を以下に示します。
- 現場の状況に応じた施工方法等の提案・連絡・調整
- 工事の品質・安全・工程管理等に係る作業管理、現場の技能者に対する施工の指示・指導
- 作業を効率的に行うための技能者の適正配置、作業手順・作業方法の構成
- 前工程・後工程に配慮した他業種の登録基幹技能者(職長等)との連絡・調整